看護・医療・保健学部系統の学べることガイド

看護学科

近代看護学の母と言われるF・ナイチンゲールは看護を人間が生きるのを助ける「芸術(アート)」であるとし、その芸術を学問的に支えるために発展してきたのが、看護学です。
看護学のことを英語では nursing science といいますが、その学びの範囲は医学に関する事項だけでなく、人間と人間の生活に関わる幅広い内容を習得することになります。

看護系学部・学科では、4年間をかけて自然系・人文系・社会系・外国語等の科目で教養を身につけると同時に、専門科目と実習を通じて看護学を習得します。
看護の専門科目は「人間」「健康」「環境」「看護」の理解を主な目的とし、人間生活や保健・医療福祉を理解するための専門基礎科目と、看護実践の理論と方法や看護を発展させる機能を理解するための専門科目があります。

教室で講義を受けている理論学習だけでなく、実践的に看護を学ぶ臨地実習も必修です。
実習では、講義で学んだ知識を確かめるとともに、患者とじかに接することで看護職としての自覚が生まれていきます。
看護の本格的な実践にあたっては、栄養やリハビリテーションなどに関連する併設学部・学科(専攻)との共同授業や病院、保健センターなどでの実習を重視したカリキュラムを編成している大学が多くなっています。

診療放射線学科

X線撮影やCT(コンピュータ断層撮影)、MRI(核磁気共鳴画像装置)などを行う診療放射線技師を養成する学科です。
物理学と化学を基礎に、電気電子高額、放射線科学などを幅広く学ぶのが特徴です。

専門科目には、理化学技術系科目(放射線物理学・核医学医学機器工学・放射線計測学・放射線管理学・放射科学など)、電気電子技術系科目(画像工学・自動制御工学・医用電子工学など)、診療現場技術系科目(放射線写真学・X線撮影技術学・放射線治療技術学・放射性同位元素検査技術学など)などがあり、それらを実習を組み合わせて学びます。

人間の体の構造などを理解するための解剖学や病理解剖学、あるいは公衆衛生学などの医学系科目の履修も必須となっています。

臨床検査学科

血液検査、尿検査、脳波、心電図測定などを行う臨床検査技師を養成する学科です。
人体の構造と機能(解剖学や生理学など)、医学検査の基礎(病理学・微生物学・血液学・免疫学など)、医療工学・情報学科などのを専門の基礎として学びます。

専門科目は、臨床病態学、形態検査学(血液検査学・寄生虫検査学・染色体検査学など)、生物科学・分析検査学、病因・生態防御検査学(微生物検査学・臨床ウィルス学など)、生物機能検査学、検査総合管理学などからなり、いずれも実習と組み合わせて学びます。

作業療法学科

絵画、木工、園芸などの作業を通じて、病気回復、社会復帰のためのリハビリを行う作業療法士(OT)を養成する学科です。

作業療法士がリハビリを行う対象は、身体障害者、精神障害者、発達障害者、老年期障害者などと非常に幅広いため、それらの障害別のカリキュラムで学んで行くのが一般的です。
1年次に基礎科目・教養科目を履修するとともに、病院やリハビリステーションセンターなどでの早期臨床実験・実習が多くの大学で実施されています。
2年次では各障害者別の専門領域を講義で学び、3年次からはそれらを臨床実習と組み合わせて学びます。
4年次では総合臨床実習と卒業研究が行われます。

理学療法学科

電気や光、温熱・寒冷、マッサージなどでリハビリを行い理学療法士(PT)を養成する学科です。

理学療法士は、身体に障害のある人の運動能力の回復を手助けするために、治療体操などの運動や電気刺激、マッサージなどの物理医療法を施すために、医学、栄養学、薬理学、運動行動学などにわたる幅広い知識が必要となります。
患者に向き合うためのコミュニケーション力や心理学なども必須となっています。
専門科目では、運動障害、神経障害、老年期障害、内部障害などの障害別に、一般臨床医学から理学両方までを学びます。

言語聴覚学科

言語や聴覚の機能回復・工場のための訓練・指導を行う言語聴覚士(ST)を養成する学科です。

脳梗塞などの後遺症のひとつ「失語症」や病気・ケガなどによる言語障害・聴覚障害、食べ物をうまく食べたり飲み込んだりできない「摂食」などを治療するための技術・理論を学びます。
また、解剖学や生理学の基礎科目で、こうした障害が起こるメカニズムを探り、そのうえで、失語症、構音障害、聴覚障害、発達障害などに関する専門科目も学びます。

視機能療法学科

弱視や斜視などの視覚障害を持つ人の機能回復を行う視能訓練士(ORT)を養成する学科です。

モノがぼんやりと見える視力障害や、見えても認知できない視覚認知障害、斜視、弱視など、さまざまな視覚障害に対して、機能回復の訓練を行うための理論・技術を学びます。
解剖実習などで、目などの感覚器官の仕組みや生理、病態などを学び、さらに、視覚などの感覚器官を支配する脳についても学びます。

口腔保険学科

近年の歯学においては、虫歯や歯周病、あるいは噛み合わせ不良といった歯のトラブルが歯そのものだけでなく全身の健康や病気に関連するという考え方に基づいた教育・研究が行われています。
歯学部や歯科大学の学部組織に口腔保健学科と言った名称の学科が設置されるようになったのは、こうした動きに基づいており、これらの学科では、基礎科目や臨床実習を通じ、歯科診療の補助に加えて歯科予防処置、保健指導、摂食嚥下支援などについて学ぶことで、歯を含む口全体の健康を支える歯科衛生士を育成します。
歯科衛生士の存在は「チーム医療」においても主要なメンバーの一人であり、高齢化が進むわが国においてその重要性は増しています。

鍼灸学科

東洋医学の治療法である自然治療力を利用した鍼灸について学び、はり師きゅう師を養成する学科です。

鍼灸学科では、鍼灸学の基本である東洋医学のほか、近代医学についても広く学ぶカリキュラムが組まれています。
たとえば、日本で初めて鍼灸学部や大学院を設置した明治国際医療大(京都府)鍼灸学部では、独自のカリキュラムにより1年次から3年次にかけて一般的な専門学校の2倍の時間をかけて高度な専門医学教育を行い、3年修了時には国家試験を受験して4年次は有資格者として臨床実習に臨みます。
卒業後は、鍼灸師だけではなくスポーツトレーナーとして活躍する人も多くいます。

柔道整復学科

接骨院などで捻挫や骨折などに対して専門治療を行う柔道整復師を養成する学科です。
柔道整復は日本古来の柔術において、けが人を回復する技術として伝承されたもので、柔道整復師は手術を行わずに骨や腱の損傷を回復に導く技術を持っています。
柔道整復学科では、1・2年次で基礎医学と柔道整復学の基礎理論を学び、3・4年次では骨折や脱臼などの治療法について学びます。

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